私は歯科技工専門学校に通い、元々矯正の授業でよくやっていたベンディングだったり蝋着が得意で矯正に興味がありました。そして歯科技工士国家試験に合格して歯科技工士となり4月からこの仙台東口矯正歯科で勤務を始めました。
ここでは、矯正歯科で半年勤めてみて学校や実習であまり深く関われなかった『矯正』に、日常的に携わる中で感じた学びや気づきをまとめたいと思います!
・矯正技工士の主な業務内容
最初に衛生士さんに印象(口の中の型)を取ってもらい、それに気泡が入らないように石膏をついで固まって模型が出来上がってからが装置を作るスタートになります!!
主に作ってる装置を二つ紹介します!
一つ目はこの透明なリテーナーです。

これは矯正治療が終了した人が後戻りを防ぐために歯を固定安定させるための装置となっています。既製のフィルムを模型に圧接して作るのですが、半透明と不透明のタイプがあり不透明のタイプの圧接が前歯が薄くなりやすく慣れるまで苦労しました。作ってから衛生士が装置setを行うので最初は、患者さんとのコミニケーションに自信がなかったのですが自分のリテーナーを作って同じ立場になってみることで喋りづらかったり違和感を患者さんと共有できたので次第に慣れていきました。
二つ目はQCMリテーナーです!!

これは床(レジンで覆われている部分)があるリテーナーです。
おもにリテーナーとの違いは咬合面が覆われているかの違いでリテーナーは噛んだ時にリテーナーの分浮いてる状態になるので噛み合わせが悪くなってしまう恐れがあります。逆にQCMリテーナーの場合しっかり噛み合わせることができるのでかみあわせをよくしていくことができる装置となっております。
・働いてみて感じたこと、学び
矯正では見た目や装着感がとても重要視されているため、審美性や快適性に対する要求が高く、精度の高さが求められます。特にマウスピース型の矯正装置(リテーナー)では、0.1㎜単位の誤差がフィット感や痛みに影響するためユニットで装置setした時の患者さんの表情だったりリテーナーを短くしたいといったご要望に応えれるように細心の注意をはらっています。
・印象に残ったエピソード、課題
実際に自分が作った装置が患者さんに使用されているのをみた時は、自分がこの人の生活に大きく触れていると感じ大きなことを成し遂げたと思い、それと同時に技術面や知識がどんどん必要になってくると感じました。
装置の設計でも、矯正の知識を蓄え先生やチーフと意見交換に自分も聞くだけではなく混ざれるようになりたいです。
・まとめ、今後の目標
矯正歯科で働き始めてから装置一つ一つが患者さんの笑顔や自信に直結することを実感しました。歯科技工士として、正確さはもちろんのこと装着感や見た目の美しさなど、患者さんの生活につながる部分を支えていく責任を感じています。
今は、アナログの技工を主にやっているのですが今後は3D設計やアライナー矯正についてもより深く学び矯正に特化した技工士としての専門性を高めたいと考えています。先生や衛生士さんたちとの連携を大切にしながら臨床の質を支える存在になれるように努力していきます!!