マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置
(薬機法対象外)

マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置(薬機法対象外)とは

矯正治療をお考えの方が最初に悩むポイントとなるのが「装置の見た目」です。そもそも、矯正治療は歯並びをきれいにして美しくなりたいと考えている方が受けるもの。にもかかわらず、銀色でゴツゴツとした装置を2年も歯につけなければならないことに抵抗がある患者さまもいらっしゃいます。
マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置(薬機法対象外)は装置が目立ちにくいです。

マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置(薬機法対象外)は、透明なプラスチック製のマウスピース型矯正装置です。従来の矯正治療(歯1本ずつにブラケットをつけ、ワイヤーを使って歯に力をかける「ワイヤー矯正」)とは異なり、取り外しが可能です。また、透明なため、装着していてもほとんど気づかれることがないので、矯正治療中であっても、ほかの人の視線を気にせずに生活できます。

どんな人がマウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置(薬機法対象外)治療を受けているの?

  • モデル、芸能人、アナウンサー、営業など人前に出るお仕事をしている方(透明なのでほとんど人に気づかれません)
  • 矯正治療中であることを他人に知られたくない
  • 金属アレルギーのため、従来の矯正装置をつけることができない方(ポリウレタンというプラスチック素材でできています)
  • 歯みがきがあまり得意でない方(歯磨きや食事のときに装置を外せます)
  • 結婚式や入学式などの催事に、矯正装置をつけて出席したくない方
  • 激しいスポーツをするため、従来の矯正装置を使うことに不安を感じる方
  • 口を使う楽器の演奏で、従来の矯正装置の使用に不安を感じる方
  • 矯正治療を受けることをずっと迷っている方
  • 利用者は女性が多いですが、男性の患者さまも増加中

なぜマウスピースを付けるだけで歯並びがきれいになるの?

歯は力を受けた方向に移動します。
ワイヤーを使った矯正治療はこの性質を利用したもので、ワイヤーで歯に力を加えることで歯を移動させます。
マウスピース矯正も原理としてはワイヤー矯正と同じです。
はじめの歯並びから、治療のゴールとして設定した歯並びに向けてマウスピースを交換していくことにより、少しずつ歯を動かしていくのです。

マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置(薬機法対象外)を選ぶ人の理由
(マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置(薬機法対象外)と他の矯正治療との違い)

以下は、マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置(薬機法対象外)とその他の矯正治療の比較表です。

概要・装置 見た目 取り外し 費用 適応症
マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置(薬機法対象外)
マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置(薬機法対象外)
透明な
マウスピースを装着
〇
気にならない
〇
歯みがきや食事のとき
外すことができる
△
表側より少し高い
×
重度の不正咬合の人は
治療を受けられない
表側の矯正
表側の矯正
歯の表側に
装置を装着
×
×
〇
矯正装置の中では安い
〇
誰でも治療が
受けられる
カスタムメイド型リンガルブラケット装置
カスタムメイド型リンガルブラケット装置
歯の表側に
装置を装着
◎
見えにくい
×
×
矯正装置の中では高い
〇
誰でも治療が
受けられる

マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置(薬機法対象外)の費用

矯正治療の費用は、一部の症例を除き、健康保険適応外(自由診療)。
マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置(薬機法対象外)矯正治療の場合は、健康保険を使うことができません。

マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置(薬機法対象外)の治療費用は、従来の矯正治療より少し高くなります。
大人の場合、従来の矯正治療は750,000円〜1,000,000円となっていますが、マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置(薬機法対象外)矯正治療は900,000円〜1,100,000円となっています。

当院では、矯正治療を始めるに際して、初診相談を行っております。
初診相談では、さまざまな検査を行ったうえで治療費を算出してお伝えします。
初診相談を受診したからといって、当院で矯正治療をスタートしなければならないという義務はありませんので、
正確な費用を確認されたい方のご来院もお待ちしています。

マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置
(薬機法対象外)治療の流れ

  • Step1

    診察

    診察

    3D口腔内スキャナー(iTero)を使用して、上下の歯型を記録します。

  • Step2

    データ確認

    データ確認

    歯型の記録に不備などがないか、その場でスキャニングデータを3Dにて確認します。

  • Step3

    治療計画作成

    治療計画作成

    数日で、マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置(薬機法対象外)のための数種類の治療計画シミュレーションを作成します。
    実際に歯並びが変わる様子を3D動画でシミュレーションします。

  • Step4

    お渡し

    お渡し

    マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置(薬機法対象外)のための治療計画シミュレーションに基づいてマウスピースがつくられ、数日で到着します。

マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置
(薬機法対象外)の適応症

従来の矯正装置を使った場合、ワイヤーがお口の中に刺さるといったトラブルがありましたが、マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置(薬機法対象外)はそうしたことがありません。
また、取り外し可能なため、治療中の食事がしにくいといった問題も発生しません。

一方で、マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置(薬機法対象外)は、従来の矯正装置のようにあらゆる歯並び治療に対応できる装置ではありません。
近年は、マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置(薬機法対象外)による矯正治療が大幅に進化したため、適用症例が増加しています。
しかし、現在でもマウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置(薬機法対象外)による単独治療が困難なケースもあります。

以下に挙げるような歯並びの状態の方は、マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置(薬機法対象外)を適用できない可能性が高くなります。

マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置(薬機法対象外)では治療ができないと他の医院で言われた方

他の歯科医院で「マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置(薬機法対象外)ができない」と診断された多くの方が相談にいらっしゃいます。
当院では、マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置(薬機法対象外)単独での治療が難しい場合、従来のブラケット装置とマウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置(薬機法対象外)とを組み合わせた「コンビネーション治療」で、
そうした症例に対応することができます。

コンビネーション治療例① 追加費用なしプラン

まずマウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置(薬機法対象外)により、歯列全体の歯並びを全体的に調整。
最後はブラケット矯正で仕上げる。

コンビネーション治療例① 追加費用なしプラン

コンビネーション治療例② 人に気付かれにくいプラン(追加料金あり)

「どうしても人に気づかれたくない」方におすすめ。
最後の微調整を舌側矯正で行い、外から見えにくくする。ただし追加の費用が必要。

コンビネーション治療例② 人に気付かれにくいプラン(追加料金あり)
●矯正歯科治療にともなう一般的なリスク・副作用

・機能性や審美性を重視するため、公的健康保険対象外の自費診療となり、保険診療よりも高額になります。
・最初は矯正装置による不快感、痛みなどがあります。数日から1〜2週間で慣れることが多いです。
・治療期間は症例により異なりますが、成人矯正や永久歯がすべて生えそろっている場合は、一般的に1年半〜3年を要します。小児矯正においては、混合歯列期(乳歯と永久歯が混在する時期)に行なう第1期治療で1〜2年、永久歯がすべて生えそろったあとに行なう第2期治療で1〜2年半を要することがあります。
・歯の動き方には個人差があるため、治療期間が予想より長期化することがあります。
・装置や顎間ゴムの扱い方、定期的な通院など、矯正治療では患者さまのご協力がたいへん重要であり、それらが治療結果や治療期間に影響します。
・治療中は、装置がついているため歯が磨きにくくなります。虫歯や歯周病のリスクが高まるので、丁寧な歯磨きや定期メンテナンスの受診が大切です。また、歯が動くことで見えなかった虫歯が見えるようになることもあります。
・歯を動かすことにより歯根が吸収され、短くなることがあります。また、歯肉が痩せて下がることがあります。
・ごくまれに、歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。
・ごくまれに、歯を動かすことで神経に障害を与え、神経が壊死することがあります。
・治療中に金属などのアレルギー症状が出ることがあります。
・治療中に、「顎関節で音が鳴る、あごが痛い、口をあけにくい」などの顎関節症状が出ることがあります。
・問題が生じた場合、当初の治療計画を変更することがあります。
・歯の形状の修正や、噛み合わせの微調整を行なうことがあります。
・矯正装置を誤飲する可能性があります。
・装置を外すときに、エナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、補綴物(被せ物など)の一部が破損することがあります。
・装置を外したあと、保定装置を指示どおりに使用しないと後戻りが生じる可能性が高くなります。
・装置を外したあと、現在の噛み合わせに合わせて補綴物(被せ物など)の作製や虫歯治療などをやり直す可能性があります。
・あごの成長発育により、歯並びや噛み合わせが変化する可能性があります。
・治療後に親知らずの影響で、歯並びや噛み合わせが変化する可能性があります。
・加齢や歯周病などにより歯を支える骨が痩せると、歯並びや噛み合わせが変化することがあります。その場合、再治療が必要になることがあります。
・矯正治療は、一度始めると元の状態に戻すことが難しくなります。
・矯正治療により上下の前歯を前方や後方へ傾斜することにより、上下口唇の突出感が生じたり、増幅したりする一方、陥凹感が生じたり、増幅するなど変化することがありますが、矯正歯科医師による側貌のコントロールはできません。
・治療期間は歯並びと咬み合わせに異なりますが、前歯だけ永久歯に生え揃う小学校低学年(1〜4年生頃)の混合歯列で第一期矯正治療(限局矯正)を行う必要がある場合、動的治療期間は約半年~1年半程度ですが、その後、全ての歯が永久歯に生え揃う永久歯列で第二期矯正治療として広範囲矯正治療(本格矯正)が必要になった場合、成人矯正同様、動的治療期間は約1年半〜2年半程度ですが、2年半以上要することもあり、通院期間は総じて10年以上に及ぶことになります。

●矯正歯科治療について

1.公的健康保険適用外の自費(自由)診療になります。
2.矯正治療の通院期間は歯並びを整える動的治療期間とその後、整えた歯並びが後戻りしない様に保定装置(リテーナー)を装着して頂きながら経過観察を行う保定期間の合計となります。
3.矯正治療の治療期間や通院回数は矯正治療の開始時期、不正咬合の程度、非抜歯・抜歯、使用装置などにより変わりますが、おおよその目安は以下の通りです。

▼混合歯列での第一期矯正治療(限局矯正)、永久歯列での部分矯正(MTM)を行った場合
・動的治療期間:約6か月~1年6か月、通院回数(毎月1回):約 6~18回
・保定期間:約1年、通院回数(数か月に1回):約4回(※1)
・合計通院回数:約1年6か月~2年6か月、合計通院回数:約10~22回
▼永久歯列での第二期矯正治療(本格矯正)を唇側(表側)ブラケット矯正装置(ラビアルブラケット矯正装置)にて行った場合(※2)
・歯を抜かない非抜歯治療での動的治療期間:約1年6か月~2年、通院回数(毎月1回):約18~24回
・歯を抜いた抜歯治療での動的治療期間:約2年~2年6か月、通院回数(毎月1回):約 24~30回
・保定期間(※3):3年、通院回数(数か月に1回):約12回
・合計通院回数:約4年6か月~5年6か月、合計通院回数:約30~42回
※1 混合歯列で第一期矯正治療(限局矯正)を行った場合、約1年間の保定期間終了後も永久歯列完成まで経過観察を継続しますので、通院回数は4回以上になります。
※2 舌側(裏側)ブラケット矯正装置(ハーフリンガルブラケット矯正装置、フルリンガルブラケット矯正装置)の場合、唇側(表側)ブラケット矯正装置(ラビアルブラケット矯正装置)よりも動的治療期間が長くなる場合があります。
※3 当院が規定する保定期間と通院回数で記載しております。

●舌側(裏側)ブラケット矯正装置(ハーフリンガルブラケット矯正装置、フルリンガルブラケット矯正装置)による治療に伴う一般的なリスク・副作用

・傾斜や捩れの改善が難しいなど唇側(表側)ブラケット矯正装置(ラビアルブラケット矯正装置)に比べて、高度な技術が要求されるなどの理由で治療費が高額になります。
・唇側(表側)ブラケット矯正装置(ラビアルブラケット矯正装置)に比べて、硬くて太いワイヤーへの交換に時間がかかることから治療期間が長くなることがあります。
・歯はブラケットが接着している方向へ移動しやすいという特性から、歯の唇側(表側)への移動はしにくいという特性があります。
・直接、舌が触れる歯の舌側(裏側)にブラケット矯正装置がついているため、唇側(表側)ブラケット矯正装置(ラビアルブラケット矯正装置)に比べて、発音や咀嚼、嚥下などの舌の働きへの影響は特に大きいと考えますが、一般的に数日から1、2週間で軽減します。
・傾斜や捩れがある上の前歯にエラスティックチェーンを装着する目的で、また上下の前歯の咬み合わせを緊密にしたり、上下の咬み合わせの前後的なズレを修正するためのエラスティック リング(顎間ゴム)が装着できるように、付加装置として透明なアタッチメントを歯の唇側(表側)に接着することがあります。

●マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置(インビザライン)を用いた治療にともなう一般的なリスク・副作用

・機能性や審美性を重視するため、公的健康保険対象外の自費診療となり、保険診療よりも高額になります。
・正しい装着方法で1日20時間以上使用しないと、目標とする治療結果を得られないことがあるため、きちんとした自己管理が必要になります。
・ご自身で取り外せるため、紛失することがあります。
・症状によっては、マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置(インビザライン)で治療できないことがあります。
・お口の中の状態によっては、治療計画どおりの結果が得られないことがあります。
・装着したまま糖分の入った飲料をとると、虫歯を発症しやすくなります。
・治療によって、まれに歯根吸収や歯肉退縮が起こることがあります。
・食いしばりの癖が強い方の場合、奥歯が噛まなくなることがあります。
・治療途中で、ワイヤーを使う治療への変更が必要になることがあります。
・お口の状態によっては、マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置(インビザライン)に加え、補助矯正装置が必要になることがあります。 ・治療完了後は後戻りを防ぐため、保定装置の装着が必要になります。
・薬機法(医薬品医療機器等法)においてまだ承認されていない医療機器です。日本では完成物薬機法対象外の装置であり、医薬品副作用被害救済措置の対象外となることがあります。

●薬機法において承認されていない医療機器「マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置(インビザライン)」について

当院でご提供している「マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置(インビザライン)」は、薬機法(医薬品医療機器等法)においてまだ承認されていない医療機器となりますが、当院ではその有効性を認め、導入しています。

○未承認医療機器に該当

薬機法上の承認を得ていません(独立行政法人 医薬品医療機器総合機構ウェブサイトにて2023年7月21日最終確認)。

○入手経路等

インビザライン・ジャパン株式会社より入手しています。

○国内の承認医療機器等の有無

国内では、マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置(インビザライン)と同様の性能を有した承認医療機器は存在しない可能性があります(独立行政法人 医薬品医療機器総合機構ウェブサイトにて2023年7月21日最終確認)。

○諸外国における安全性等にかかわる情報

情報が不足しているため、ここではマウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置(インビザライン)の諸外国における安全性等にかかわる情報は明示できません。今後重大なリスク・副作用が報告される可能性があります。

○医薬品副作用被害救済制度対象外

日本では完成物薬機法対象外の矯正装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。
※当該未承認医薬品・医療機器を用いた治療の広告に対する注意事項の情報の正確性について、本ウェブサイトの関係者は一切責任を負いません。

●3D口腔内スキャナー(iTero)を用いた治療にともなう一般的なリスク・副作用

・薬機法(医薬品医療機器等法)において承認された医療機器です。光学的に口腔内の印象を採得し、ディスプレイに表示して診療や患者さまへのご説明に使用したり、採得した3Dデータに基づき、マウスピース型矯正装置(インビザライン)や補綴物などの設計・製造に使用します。
・3D口腔内スキャナー(iTero)を使用して行なうマウスピース型装置(インビザライン)を用いた治療は、機能性や審美性を重視するため、公的健康保険対象外の自費診療となり、保険診療よりも高額になります。
・印象剤を使用した従来の印象採得に比べ、印象採得時の不快感は大幅に軽減されますが、お口の中にスキャナーが入るため、ごくまれに多少の不快感を覚えることがあります。

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