仙台東口矯正歯科の鈴木です。
今回は、許可をいただいた患者さんの治療をご紹介させていただきます。
当初からマウスピース型矯正装置(インビザライン)での治療を希望されておりました。デコボコがきついので小臼歯を抜歯してワイヤー矯正で口元を下げるか、口元は下げず、マウスピース型矯正装置(インビザライン)でデコボコのみを改善する治療プランのうち、マウスピース型矯正装置(インビザライン)での治療をご希望されました。
【マウスピース型矯正装置(インビザライン)とは】
マウスピース型矯正装置(インビザライン)はオーダーメイドの装置となります。
オーダーメイド(特別注文)された矯正装置は、1人1人の歯の形に合わせて装置を発注、制作します。従来の矯正装置は、レディメイド品になります。つまり、大量生産された既製品であるブラケットと呼ばれる装置を使用しています。
オーダーメイドによって作られた医療機器は、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)では、医療機器に該当しません。つまり、マウスピース型矯正装置(インビザライン)に代表されるマウスピース型矯正装置における治療の治療結果や治療中のトラブルは、担当する歯科医師に委ねられます。
マウスピース型矯正装置を受ける際、どの歯科医院でも受けても、治療が担保されていることになりません。最新の矯正治療であるメリットがある一方で、トラブルがあった場合も考慮して、治療をするかしないかを判断しないとなりません。矯正治療に対する専門的な知見、経験を有する歯科医師に相談することが重要になります。
1.“医療機器”としては未だ未承認ですが、材質の認可は下りています。
2.米国ではアメリカ食品医薬局が“医療機器”としても認可が下りています。
初診時のお口の中の写真です。(2019年12月5日 19歳3か月・男性)
主訴(患者さんが気になっているところ)は、「左上の引っ込んでいる前歯・全体的なデコボコが気になる」とのことでした。
【治療方針】
写真には写っていませんが、歯ぐきに埋まっている上下左右の親知らずを抜いて、全体的なデコボコを改善するという治療方針でご同意いただきました。
リスク・副作用は歯根吸収やむし歯の危険性ですが、年1回のレントゲン撮影や歯科衛生士によるクリーニングで管理していきます。
治療開始時(2020年3月11日)
最初のアライナーは60枚でした。これを一週間ごとに交換していただきます。
アタッチメント(歯についている白色のぽっち)を付けた日の写真です。(2020年4月11日)
下の歯並びに対して上の歯並びが内側に入り気味なので、赤い丸を付けたところ同士でゴムをご自分でかけていただきます。
60枚使い切り、2回目のスキャン時の写真です。(2021年5月28日)
デコボコは取れましたが横から見た時にまだ噛みが甘いのでもう一度スキャンを行いました。
次のアライナーは全部で33枚でした。
3回目のスキャン時です(2022年3月23日)
真ん中をもう少し合わせたいのでスキャンを行いました。
次のアライナーは全部で19枚でした。
真ん中も合ったので治療終了です。(2022年9月22日)治療期間は2年6か月でした。(治療回数24回・治療費総額1,289,540円)
【患者さんの声】
歯がきれいに並んでいくことに感動した。自信がもてた!
こちらの患者さんはアライナーの枚数が他の方に比べかなり多い方でしたが、いつも真面目に使ってくださり、無事に矯正治療を終えることができました。
今回このブログを書くにあたり、快く承諾していただきありがとうございました。